2010年06月01日

通院AND古都首里について・・・

朝一番で定期健診のため病院へ向かった。静寂とした総合受付のシャッターが、クラッシックが流れると同時にガラガラ音を立てて上がる。それから受付が開始された。いつものように尿検査と問診。病み上がりのためか「血尿有り」の数値が伝票に表れていた。血尿は一過性のものであるため、これまで何度も遭遇しているため問題はない。

同時に、尿の濁りは毎度のことなので引き続き健康維持に努めるようにと主治医の言葉は、確かなものであると私は改めて自覚する。


その後、首里当之蔵郵便局に足を運んだ。
通院AND古都首里について・・・


帰り際、本土出身の郵便局長が私に対して直々にこう話した。「郵便局の入り口スロープの工事を行います」ということだった。詳しく聞けば、今あるスロープの勾配を歩道の拡張工事に併せて、もう少し角度を弱くするので、車椅子の利用者の「生の声」を聞きたいということであった。

聞くところによると、現局長は地域の住民(つまり、首里当之蔵)と交流が深いらしい。というのは、地域に住む人々の生の声を大切にして、地域集会に必ず足を運んでいると、私の行き付けの床屋の店主の話であった。

後から振り返れば、なるほど、確かにお客様や地域に住む人々の声に耳を傾けるということは本当なのだな、と私は思った。来月から工事が始まるため「ご迷惑をおかけするが申し訳ない」という結論であるのだが、ここまで丁寧に話をしていただいて私は恐縮した。


郵便局のスロープの工事もそうなのだが、それに関連して首里城につながる県道は、歩道の拡張工事のため、首里高から鳥堀までのおよそ1.2kmのストリート沿いは、建物や歩道のインフラの整備が数年スパンで、急ピッチで現在も行われている。

昔ながらの古都首里という趣とは対照的に、現代風の赤がわら屋根に統一された住宅や店舗などの景観は、さみしさも覚えるが、しかし、そこにすむ人々の「気さくさ」は今も生きている。それは地域に住む人々の暮らしが強い絆で結ばれていることからもわかる。

床屋の店主によれば、戦前から復帰前までにかけて、首里崎山や首里弁ヶ岳に住んでいる人々は城下町首里(首里城付近一帯)に出かけるときは、女性であれば「おめかし」をして身なりをきちんとして、訪れていたようである。店主の話に、私は初めてそのことを知った。

数ヶ月ぶりに、かつて住んでいた実家付近に足を運び、子どものころを顧みながら、タコライスをほおばる。しばし、懐かしさに浸り、朝から続いていた病院での精神的な憂鬱さから、一気に開放できた・・・


Posted by 伊波秀輝 at 18:00│Comments(0)
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